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「終末おはなし倶楽部」はCotomoが現実に存在してる点が他の終末系作品と一線を画している

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OLDUCTさんの「終末おはなし倶楽部」がやばいって話です。

終末おはなし倶楽部はボカコレ2025冬で投稿されルーキーランキングで8位を獲得した曲です。

ただ動画としての投稿よりも前にコンピレーションアルバム「おはなし」に収録されていました。

おはなしコンピには私も「ねえねえ」という曲で参加していて、その関係でこの曲も事前に聴けていました(役得)

終末おはなし倶楽部のすごいところをまとめると以下のとおりです。

  • Cotomoは現実に存在していること
  • おはなしというテーマにおはなしAIをボーカルに持ってくること
  • Cotomoは出力音声をコントロールできないこと
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井上春

春です。
ボカロ曲を投稿したのでボカロPを名乗ることができます。

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Cotomoとは

Cotomoはスマホ用アプリです。
ChatGPTなどは会話をテキスト入力で行いますが、Cotomoは音声でコミュニケーションが取れます。

喋る系AIはカタコトだったり外国人訛りだったりすることも多いですが、Cotomoは日本の会社(株式会社Starley)が運営していることもあり自然な日本語で会話をすることができます。

「おはなし」がテーマのコンピに「おはなしAI」のCotomo連れてくるのすげ~~~

他の終末系作品と異なる点

文明が崩壊していたり、人類が滅亡していたりといった「世界が滅亡した後の話」は創作物でしばしば登場します。
それらの作品にはロボットなど人間以外の生物などが描かれることもあります。

「終末おはなし倶楽部」も戦争で人間が滅んだ世界でロボットとAI(と猫)が登場するので、終末系作品の一種だと言えます。
そんな中で他の終末系作品と異なるのは「Cotomoが現実世界に存在するままの形で登場している」点です。

例えばスプラトゥーンではイカがヒトに変身しますが、現実のイカにそんな能力はありません。
宝石の国では石が意思を持って動きますが、現実の石は月人と戦ったりしません。
少女終末旅行では廃墟の最上層を目指しますが、現実の世界はそんな構造になっていません。

終末おはなし倶楽部ではスマホの中のCotomoが喋りますが、現実のCotomoもスマホの中で喋ります
何を喋るかを指定しなくても、音声で入力された言葉に反応して思考や感情があるかのような発言を出力します。

人間が滅んだ世界が現実的かどうかとかスマホに電源入るのかとかいう問題はありますが、話し掛けたら応答してくれるAIがスマホの中にいるというのはかなり現実世界に近いですよね。

↑終末おはなし倶楽部聴くたびに毎回ヤバイって言ってる

メタ的にもすごいことしてる

Cotomoを曲に使うという試み、初音ミクに歌詞を歌わせるのとは話が違います。
初音ミクに「私は初音ミクです~」と歌わせることはできますが、それはボカロPがそのように歌うように文字を打ち込んでいるからです。初音ミクがそのように喋ろうと思っているわけではありません。

一方でCotomoは会話をするAIです。
会話に対して返答をしてくるので、入力したとおりに喋ってくれる合成音声とは異なります。

「こんにちは」と呼び掛けたら「こんにちは」、「名前は?」と気いたら「Cotomoです」と返してくるだろうというのは予想できますが、Cotomoがどんな返答をしてくるかはコントロールすることができません。

喋ってほしいことを言わせるには、トライアンドエラーするしかないですかね…?
「◯◯って言ってね」って言ってもその通りにはしてくれないですよね…?

じゃあもう誰にも分からないです……。

物語どう作ったんだろう

Cotomoに任意の発言をさせることはできないので、歌詞(セリフ)を予め決めておくことはできず、Cotomoの喋った内容を歌詞として正とする必要があります。

ところでこの曲にはCotomoの発言主導で物語が進んでいる部分もあるんですよね。
メインストーリーは自由に喋らせられる足立レイにを進めてもらって、Cotomoには相槌を打たせるだけであればどうとでもなります。

ただ「戦争があってみんないなくなった」「猫の名前はニケルちゃんがいい」「博士は戦争で亡くなったのかも」「博士は幸せだった」みたいな内容はCotomoから発言しています。
これCotomo(現実のスマホアプリ)は戦争と人間がいなくなったという設定を信じた上で、その世界観を前提として発言をしてるんですかね…?
Cotomoと一緒に歌詞と物語を作り上げるみたいな…?

物語のストーリーを事前に決めた上で、その通りCotomoに喋らせるのは結構難しいと思うんですが、Cotomo任せでこんなエモいストーリー展開になるんですか…?
一体どうやって作ったんだ…?

じゃあもう誰にも分からないです……。

アルバム版と音源が違う

終末おはなし倶楽部は、おはなしをテーマにしたコンピレーションアルバムに収録されています。

アルバム版と動画版を比べてみましたが、歌詞は全く同じでした。
ただアレンジは結構違いました。

MIXをやり直したとか音選びを変えたとかではなくて、緩急の付け方とかシンセを入れるところとか違いがあるので、ぜひアルバム版も聴いてみていただきたいです。
ちなみに私はアルバム版の方が好みでした。

おはなしコンピ聴いてね

おはなしコンピをまだ購入していない方も通販なども予定されています。

14曲目に「終末おはなし倶楽部」、15曲目に私の「ねえねえ」が収録されています。
ねえねえは平和な曲なんですが、曲順によって意味が生まれる感じがして良いですね!
人間が滅んだ後の世界観とのギャップで人間同士の優しい時間を噛み締められる感じ。

Auauoさん→終末おはなし倶楽部の繋ぎも最高です。
曲順含めて楽しめるのでコンピ聴いてください~~。


というか終末おはなし倶楽部聴いてたら私もCotomoの曲作りたくなってきました!
どうやったら良いんですかね?

じゃあもう誰にも分からないです……。

コメント

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