ボカロ以外の音楽だと実写MVが公開されることが多いですよね。
バンドメンバーが演奏してる様子だったり、歌手本人が歌ったり踊ったり…。
ただボカロ曲はイラスト+歌詞が表示される動画というのが大半です。
あと何年かしたらボカロ曲でも実写MVが流行るんじゃないかなと思うので、なぜそう思うのかなどを書いてみました。
実写MVの例
現時点でも実写MVのボカロ曲がないわけではないです。
今回言及している「実写MV」について共通理解を得るために何曲かご紹介します。
こういうの
今回想定してるのはこういうMVです。
人が出てきて、曲に合わせて踊ったりミニドラマを展開させたりするやつです。
こういうのじゃない
一般的には「実写MV」に分類されるでしょうが、以下のようなMVは今回の記事でいう実写MVには含まないことにします。
自前で用意した映像ではなく動画素材なので違います。
人がメインとして出てこないので違います。
ボカロ実写MVが現在流行ってない理由予想
現状、以下のような理由で実写MVが流行っていないんじゃないかなと思います。
お金と時間がかかる
イラストMVでもお金も時間も掛かりはしますが、実写MVでは掛かり方の種類が違います。
イラストMVではまずイラストを描いてくれる方にイラストを描いてもらって、完成したらそれを元に動画を作ってくれる方が動画を作るというのが一般的な流れだと思います。
どちらも各々の作業スペースで完結します。
また、料金は成果物に対して発生します。
実写MVの場合、撮影時は関係者が撮影場所に集まる必要があります。
最小構成なら出演者1人+撮影者兼ディレクション1人で済みますが、2人で完結させるのは結構ギリギリです。
関係者が増えればその分出費が嵩みます。
また撮影場所によっては場所代、交通費などが発生します。
撮影前にはロケハンをすることが一般的でしょうから、実際に撮影をする時間だけを確保できれば良いわけではありません。
イラストMVとは別のスキルが要る
イラストを動かして歌詞を乗せるタイプの動画も、実写映像を切り貼りする動画もどちらも「動画」ではありますが、必要なスキルはそんなに被っていないです。
特に実写映像の色合いを調整する工程はイラストMVでは発生しにくいものだと思います。
映像に出演できる人、実写動画を撮影できる人、実写動画を編集できる人が最低限必要になります。
これらは現在ボカロMVに関わっている人が持っているスキルとは異なるものです。
上記に加えて、よりクオリティを求めるならキャスティングをする人、メイクをする人、撮影の進行を管理する人、照明の人……など色々な役割の人の協力が必要です。
ボカロ曲と実写の相性
ボカロ曲のボーカルは言わずもがなボカロです。
ボーカルが人間であればその人が歌っている様子を撮影すれば良いですが、ボカロではそうはいきません。
そういう方向の動画を作ろうと思ったら実写MVでなくMMD動画をやる感じになりますね。
歌声が人間じゃないのに動画に実写の人間が出てくるのが馴染みにくいのかも知れません。
そもそもボカロ実写MVが少ない
そもそもですが、ボカロ実写MVが少ないからそれを真似する人が増えないというのもあると思います。
流行るまでの流れ予想
上記のような壁があるところですが、流行るとしたら下記のような流れになるんじゃないかなと思います。
- ボカロ曲が一般層にも広がる
- 企業系の曲が実写MVを作る
- 一般ボカロPも真似をし始める
- 実写MVを受注する人が出てくる
- 実写MVが作りやすくなり流行る
順に説明していきます。
ボカロ曲が一般層にも広がる
現時点でも既にそうなってる感じもしますが、今後もよりその傾向は強まると思います。
ボカロ出身アーティストが増えていることもあり、特に若い世代ではボカロ曲かボカロ曲以外かの区別はそんなにされていないんじゃないでしょうか。
今までボカロ曲に触れてこなかった人にとって「絵があって、その上に歌詞が表示される」というタイプのMVは馴染みのない文化なのではないかと思います。
そんな時にボカロ以外のMVでも主流の実写MVが橋渡し役として必要性が増してくるような気がします。
企業系の曲が実写MVを作る
実写MVは先述のようにお金と時間、スキルの問題があります。
それらを解決できるのが、お金をたくさん持ってる企業の存在です。
実写MVの例として挙げた164さんの「1」はまさにそうですね。
スマホゲーム「プロジェクトセカイ」に書き下ろされた曲です。
他にも以下のような方向もあり得そうです。
- 自社製品とのコラボやPR用として制作されたボカロ曲に実写MV
- 事務所が抱えるボカロPのボカロ曲に実写MV
一般ボカロPも真似をし始める
企業系ボカロ曲として実写MVが増えれば「ボカロ実写MVが少ない」という状態ではなくなってきます。
ボカロ曲と実写の相性については、人間に近い歌い方をする合成音声ソフトも増えてきていますし、違和感はそこまで強くないのではないでしょうか。
今までボカロ曲に触れてこなかった層へのアプローチとしても有効だということになれば、企業が関係ない場面でも実写MVを採用するボカロPが増えてくるのではないでしょうか。
実写MVを受注する人が出てくる
「ボカロ曲のイラストを描きます」「ボカロ曲の動画を作ります」という人は今ではたくさんいるので、依頼をしたいと思ったら連絡するのは割と容易です。
それと同じ感じで「ボカロ曲のMVに出演します」「ボカロ曲のMVの撮影します」という人も出てくるのではないでしょうか。
特にその中でも可能性が高そうだと思っているのが、踊り手です。
- 自身が出演する動画を既に公開してる
→撮影慣れしている、顔出しをしている - ボカロ文化に理解がある
→一般的な俳優業の人だと「ボカロ?なにそれ得体の知れない仕事はちょっと…」の可能性がある - 踊れる
→曲に合わせて踊る系のMVに対応できます
ボカロ実写MVとの相性抜群なのではないでしょうか。
実写MVが作りやすくなり流行る
俳優をしている人、カメラマンをしている人は世の中にたくさんいますが、ボカロMVの制作を想定していないであろう人に「ボカロMV作りたいんですけど…」と相談するのはなかなかハードルが高いです。
「ボカロ実写MV手伝います!」という状態の人が増えれば作りやすくなり、新たな選択肢となるのではないでしょうか。
宣伝
自作の宣伝失礼します!
そのうちボカロ実写MV流行るんじゃないかな~と思い、それを先取りするために実写MVのボカロオリジナル曲を作りました。
出演は踊り手の岩茶さん、撮影や編集は私です。
ぜひ動画にも注目してみてください!
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